桃李歌壇
目次
音もなく降り続けるもの ひたすらに白さを求めてゆくもの ひとつでは存在になれないために 重なり続けてゆかなくてはならないもの 汚れた一切のすべてを否定しようとするかのように 強く 強く 絶え間なく 積み重なる重さは それに耐えきれない世界を埋め 汚れきった過去を新(さら)に 冷酷にさえ思える変化をつくる 新たな時の始まり 世界は こうして創られたのかと思うほどの 一面の 変革 ああ 厳しい時の試練から 麗しき季節が始まろうとしている