過去ログ[3] |
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題詠または当季雑詠
兼題T 雷
兼題U 汗
兼題V 蝉
7月15日(土)投句開始
7月23日(日)投句締切 翌日選句開始
7月30日(日)選句締切
7月31日(月)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
[Res: 2424] 選句をお願いします 投稿者:丹仙 投稿日:2023/07/24(Mon) 11:54 <HOME>投句者:風子、素蘭、寿美子、春愁、素人、しゐ、鈴居、明子、翔河川、実生、秋童子、白馬、丹仙
[1]:会えばまた昔のもどる蝉しぐれ
あえばまたむかしのもどるせみしぐれ(蝉・蝉しぐれ)
[2]:あすもまた存分に鳴け蝉眠る
あすもまたぞんぶんになけせみねむる(蝉・)
[3]:汗かきの自分が嫌になる季節
あせかきのじぶんがいやになるきせつ(汗・汗かき)
[4]:汗びっしょりかきて楽しきテニスかな
あせびっしょりかきてたのしきテニスかな(汗・)
[5]:汗を拭くヴェールかぐはしヴィア・ドロローサ
あせをふくヴェールかぐはしヴィア・ドロローサ(汗・)
[6]:勢ひも色も雷雲かと思ふ
いきおいもいろもらいうんかとおもう(雷・雷雲)
[7]:麗しき餡パンの臍神鳴来
うるわしきあんぱんのへそかみなりく(雷・神鳴)
[8]:遠雷や庭に出る度近づけり
えんらいやにわにでるたびちかづけり(雷・)
[9]:唖蝉のごとく哭く母終戦の日
おしぜみのごとくなくははしゅうせんのひ(蝉・)
[10]:雷も宵の銀ぶらお洒落して
かみなりもよいのぎんぶらおしゃれして(雷・雷)
[11]:雷や雲を纏いて静まれり
かみなりやくもをまといてしずまれり(雷・雷)
[12]:嘴につつかれている蝉の穴
くちばしにつつかれているセミのあな(蝉・夏)
[13]:健気にも生命燃やして蝉の鳴く
けなげにもいのちもやしてせみのなく(蝉・蝉)
[14]:こころなか雷期待苗植えて
こころのなかかみなりきたいなえうえて(雷・雨[雨不足])
[15]:接戦にとまらぬ汗の女子バレー
せっせんにとまらぬあせのじょしばれー(汗・夏)
[16]:蝉しぐれ生命の調べフオルテシモ
せみしぐれいのちのしらべふぉるてしも(蝉・蝉しぐれ)
[17]:蝉鳴くや穢土に半期の決算書
せみなくやえどにはんきのけっさんしょ(蝉・蝉)
[18]:血と汗と涙社名解散す
ちとあせとなみだしゃめいかいさんす(汗・[起業])
[19]:東京の汗ひいてゆく発車かな
とうきょうのあせひいてゆくはっしゃかな(汗・汗)
[20]:突如来てすぐ遠ざかる日雷
とつじょきてすぐとおざかるひかみなり(雷・)
[21]:飛び跳ねる児らのまん丸玉の汗
とびはねるこらのまんまるたまのあせ(汗・玉の汗)
[22]:鳴く蝉を掴めば命脈打てり
なくせみをつかめばいのちみゃくうてり(蝉・蝉)
[23]:捏造し改竄し反故汗かかず
ねつぞうしかいざんしほごあせかかず(汗・汗)
[24]:はたた神恋を取り持つ寺庇
はたたがみこいをとりもつてびさし(雷・はたた神)
[25]:光合ふ球児らの汗応援歌
ひかりあうきゅうじらのあせおうえんか(汗・汗)
[26]:引き剝がすごとく脱ぎたる汗のシャツ
ひきはがすごとくぬぎたるあせのしゃつ(汗・汗)
[27]:低き木にミンミンゼミの初音あり
ひくききにミンミンゼミのはつねあり(蝉・)
[28]:ビッグイシュー売る青年の汗、汗、汗
びっぐいしゅーうるせいねんのあせ、あせ、あせ(汗・汗)
[29]:臍汁はご勘弁あれ雷様
へそじるはごかんべんあれかみなりさま(雷・雷)
[30]:まろび寝や夢をいざなふ蝉しぐれ
まろびねやゆめをいざなうせみしぐれ(蝉・蝉しぐれ)
[31]:マンションの門扉の蝉の軽さかな
まんしょんのもんぴのせみのかるさかな(蝉・)
[32]:雷鳴に子らは慌てて臍隠す
らいめいにこらはあわててへそかくす(雷・雷鳴)
[33]:雷鳴に断たれし夢の続き追ふ
らいめいにたたれしゆめのつづきおう(雷・雷)
[34]:雷鳴や争ひ絶えぬ人の世に
らいめいやあらそいたえぬひとのよに(雷・雷)
[35]:雷鳴や男子バレーの剛球戦
らいめいやだんしバレーのごうきゅうせん(雷・夏)
[36]:龍神の火花散りけり梅雨の雷
りゅうじんのひばなちりけりつゆのらい(雷・)
[37]:冷コー(アイスコーヒー)やコップの汗に冷をとる
れいこーやこっぷのあせにれいをとる(汗・汗)
[38]:蝉鳴かずどこかに消えた耳澄ます
わみなかずとこかにきえたみみすます(蝉・[暑いからか])
[Res: 2424] 選句一覧 投稿者:丹仙 投稿日:2023/08/01(Tue) 11:07 <HOME>鈴居
天の句:[28]ビッグイシュー売る青年の汗、汗、汗
ご苦労様
地の句:[16]蝉しぐれ生命の調べフオルテシモ
束の間命です。
人の句:[32]雷鳴に子らは慌てて臍隠す
小雷もへそは取られたくなかったかな。
風子
天の句:[17]蝉鳴くや穢土に半期の決算書
今時期、決算書をまとめるのはご苦労なこととお察し致します。
地の句:[26]引き剝がすごとく脱ぎたる汗のシャツ
まさに汗のシャツを脱ぐ時は大変。
人の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
はたた神が取り持つ恋みのる。
素人
天の句:[16]蝉しぐれ生命の調べフオルテシモ
これぞまさしく生きてる証
地の句:[26]引き剝がすごとく脱ぎたる汗のシャツ
時に破れてしまうことあり
人の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
思い出すかな若き日のこと
しゐ
天の句:[7]麗しき餡パンの臍神鳴来
子供の頃、雷様は子供から取った臍を臍汁にして食べるのが大好きなのだと教えられた。以来、雷と臍の連想は恐ろしいものに固定されてしまったのだが、「餡パンの」となるとたちまち、魅力的な連想に変えられていく。
地の句:[1]会えばまた昔のもどる蝉しぐれ
蝉しぐれの中で再生されていく懐かしい場面の数々。
人の句:[6]勢ひも色も雷雲かと思ふ
雷雲の持つ独特の空気と匂いを全身で感じ、半分は恐れ、もう半分はどこか心待ちにしているようでもある。
実生
天の句:[13]健気にも生命燃やして蝉の鳴く
蝉いつも健気な生き物と思う。私も健気にこれからも。
地の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
戻りたい。青春。
人の句:
秋童子
天の句:[30]まろび寝や夢をいざなふ蝉しぐれ
気持ちの良さそうなひととき。
地の句:[34]雷鳴や争ひ絶えぬ人の世に
人の世を叱るが如く。
人の句:[28]ビッグイシュー売る青年の汗、汗、汗
人通りの多い炎天下で。
白馬
天の句:[9]唖蝉のごとく哭く母終戦の日
御母堂の押し殺した咽び泣き。
御父上か御令兄か。声無き声。
地の句:[23]捏造し改竄し反故汗かかず
赤木さんの件ですね。
風化させてはなりませんね。
人の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
いいねぇ。そんな状況に遭遇したい!
翔河川
天の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
雨宿りの出会い
地の句:[19]東京の汗ひいてゆく発車かな
やれやれ
人の句:[01]会えばまた昔のもどる蝉しぐれ
同級生?
素蘭
天の句:[30]まろび寝や夢をいざなふ蝉しぐれ
小野小町の和歌「うたたねに恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき」の面影がちらつく。この句を発句に連句巻いたら面白そう。
地の句:[21]飛び跳ねる児らのまん丸玉の汗
元気溌溂。さりながら熱中症にはご用心。。
人の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
さだまさし「雨やどり」はメルヘンチックな顛末ですが、落雷による寺の火災はままあったことで、この恋、炎上が、、、
明子
天の句:[19]東京の汗ひいてゆく発車かな
様子が目に浮かぶと共にドラマの一場面のような味わいがあります。東京の汗が意味するものをあれこれ考えさせられます。
地の句:[12]嘴につつかれている蝉の穴
不思議な景色ですね。でもなぜかつくづく夏だなあと思ってしまいました。
人の句:[1]会えばまた昔のもどる蝉しぐれ
蝉しぐれが大きく包んでくれるようです。
春愁
天の句:[34]雷鳴や争ひ絶えぬ人の世に
世界平和は、名ばかりで
地の句:[17]蝉鳴くや穢土に半期の決算書
現実は厳し
人の句:[16]蝉しぐれ生命の調べフオルテシモ
自分も生きている気がします
寿美子
天の句:[26]引き剝がすごとく脱ぎたる汗のシャツ
連日の酷暑 一仕事するたびにシャツを着かえています
引き剝がす に実感があります
地の句:[22]鳴く蝉を掴めば命脈打てり
蝉の短い命をこそ思われます
人の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
面白い句 神と寺にいささかの違和感がありますが
丹仙
天の句:[24]はたた神恋を取り持つ寺庇
俳諧連歌が佳境に入ったときに出現する恋句のごとく、物語を内に秘めた句。
地の句:[28]ビッグイシュー売る青年の汗、汗、汗
ホームレスの自立を促す雑誌を売る青年の社会活動の夏の現場を詠んだ佳句。
人の句:[16]蝉しぐれ生命の調べフオルテシモ
フォルテシモが良く効いています。
題詠または当季雑詠
兼題T 蝸牛
兼題U 梅雨入
兼題V 父の日
6月15日(木)投句開始
6月22日(木)投句締切 翌日選句開始
6月29日(木)選句締切
6月30日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
[Res: 2407] 選句をお願いします 投稿者:丹仙 投稿日:2023/06/23(Fri) 09:07 <HOME>投句者:素蘭、しゐ、寿美子、春愁、素人、白馬、風子、鈴居、実生、丹仙、秋童子、翔河川、明子
[1]:雨止みて貝からはみ出すカタツムリ
あめやみてかいからはみだすかたつむり(蝸牛・カタツムリ)
[2]:AIの世にも悠々蝸牛
えーあいのよにもゆうゆうかたつむり(蝸牛・蝸牛)
[3]:枝も葉も浄めて行きし蝸牛
えだもはもきよめてゆきしかたつむり(蝸牛・)
[4]:老松に苔鮮らかに梅雨入かな
おいまつにこけあざらかについりかな(梅雨入・梅雨入)
[5]:かたつむり家を忘れず一人旅
かたつむりいえをわすれずひとりたび(蝸牛・)
[6]:かたつむり一歩進めば一歩過去
かたつむりいっぽすすめばいっぽかこ(蝸牛・かたつむり)
[7]:蝸牛おのれを知るはおのれだけ
かたつむりおのれをしるはおのれだけ(蝸牛・)
[8]:かたつむりブロック塀を斜交ひに
かたつむりぶろっくべいをはすかいに(蝸牛・蝸牛)
[9]:金槌に錆少し浮き梅雨に入る
かなづちにさびすこしうきつゆにいる(梅雨入・梅雨入)
[10]:庫裡うらの枋の葉さはぐ梅雨入りかな
くりうらのほうのはさわぐついりかな(梅雨入・梅雨入)
[11]:スロー且つミニマムライフ蝸牛行
すろーかつみにまむらいふかぎゅうこう(蝸牛・蝸牛)
[12]:咳をして一人目覚めし梅雨入かな
せきをしてひとりめざめしついりかな(梅雨入・)
[13]:せっかちは理解できない蝸牛
せっかちはりかいできないかたつむり(蝸牛・夏)
[14]:ターンバック出来ぬ齢やかたつむり
たーんばっくできぬよわいやかたつむり(蝸牛・かたつむり)
[15]:だまし絵と対決の黙梅雨ごもり
だましえとたいけつのもだつゆごもり(梅雨入・梅雨ごもり)
[16]:父の日に我の事かと立ち止まる
ちちのひにわれのことかとたちどまる(父の日・)
[17]:父の日は草餅供えチンをする
ちちのひはくさもちそなえちんをする(父の日・父の日)
[18]:父の日や知らぬ振りして気もそぞろ
ちちのひやしらぬふりしてきもそぞろ(父の日・父の日)
[19]:父の日やすれば良かった贈り物
ちちのひやすればよかったおくりもの(父の日・)
[20]:父の日や宅配便が娘から
ちちのひやたくはいびんがむすめから(父の日・父の日)
[21]:父の日や遺しし句集また開き
ちちのひやのこししくしゅうまたひらき(父の日・父の日)
[22]:父の日や嬰児抱く聖家族
ちちのひやみどりごいだくせいかぞく(父の日・)
[23]:父の日やサファリールック似合う人
ちちのひやサファリールックにあうひと(父の日・夏)
[24]:父の日よ叱られたくて小石投ぐ
ちちのひよしかられたくてこいしなぐ (父の日・父の日)
[25]:父の日を死の床にありし父のこと
ちちのひをしのとこにありしちちのこと(父の日・父の日)
[26]:乳の実の父の青春青田風
ちちのみのちちのせいしゅんあおたかぜ(青田風)
[27]:梅雨入空つがいの鳩の騒がしく
ついりぞらつがいのはとのさわがしく(梅雨入・)
[28]:角伸ばし庭を窺う蝸牛
つののばしにわをうかがうかたつむり(蝸牛・)
[29]:梅雨入りの雲眺めつつ飴しゃぶる
つゆいりのくもながめつつあめしゃぶる(梅雨入・梅雨入り)
[30]:梅雨に入るまたもどこかで被災する
つゆにいるまたもどこかでひさいする(梅雨入・梅雨に入る)
[31]:手放せぬ家憂う日もかたつむり
てばなせぬいえうれうひもかたつむり(蝸牛・かたつむり)
[32]:天の底抜けて列島梅雨入かな
てんのそこぬけてれっとうついりかな(梅雨入・梅雨入)
[33]:長靴に靴下履かず梅雨入かな
ながぐつにくつしたはかずついりかな(梅雨入・)
[34]:猫なくす心の中は蝸牛
ねこなくすこころのなかはかたつむり(蝸牛・でんでん虫[ペットロス])
[35]:梅雨入り晴れる日を待ちいもを掘る
ばいういりはれるひをまちいもをほる(梅雨入・[熟れ過ぎ])
[36]:ひたすらに前へ前へと蝸牛
ひたすらにまえへまえへとかたつむり(蝸牛・蝸牛)
[37]:蝮酒ちちの遺品と言はれても
まむしざけちちのいひんといわれても(父の日・蝮酒)
[38]:水迫る夢に目覚むる梅雨の朝
みずせまるゆめにめさむるつゆのあさ(梅雨入・梅雨)
[39]:エンジンの唸る山坂梅雨の入
エンジンのうなるやまさかつゆのいり(夏)
[Res: 2407] 選句一覧 投稿者:丹仙 投稿日:2023/06/30(Fri) 18:08 <HOME>春愁
天の句:[20]父の日や宅配便が娘から
連絡なしに・・・嬉しいものです。
地の句:[11]スロー且つミニマムライフ蝸牛行
同感。カタカナが少し多いか・・・
人の句:[16]父の日に我の事かと立ち止まる
確かに、自覚なし。
白馬
天の句:[13]せっかちは理解できない蝸牛
楽しい発想ですね。
地の句:[16]父の日に我の事かと立ち止まる
御同輩!
人の句:[9]金槌に錆少し浮き梅雨に入る
春過ぎて手入れを怠った
風子
天の句:[24]父の日よ叱られたくて小石投ぐ
何か仕事上でミスがあったり、自分を不甲斐なく思ったり、人間関係で悩んだりして、こんな時は父がいたらなんと言ってくれただろうか?今の自分を叱ってほしいと切に思う作者の気持ちが窺える。
地の句:[32]天の底抜けて列島梅雨入かな
梅雨に大風が絡むと途轍もない量の雨が降る。天の底が抜けたかと〜思う。
人の句:[7]蝸牛おのれを知るはおのれだけ
そんなこと、時々思う。自分のことは自分しかわからないよ〜と。
しゐ
天の句:[37]蝮酒ちちの遺品と言はれても
爬虫類が苦手な私には、あまりに衝撃的な遺品!!
地の句:[34]猫なくす心の中は蝸牛
言いようのない寂しさを抱えて、殻の中に閉じこもってしまった。もはやツノもヤリもアタマも出す気力はなく、、、。
人の句:[8]かたつむりブロック塀を斜交ひに
垂直な塀に、垂直に張り付き(多分)、しかも斜めに進んでいくという場面に、作者の持つゆったりとした時間も加わっていて、面と点と線と時間が同時に詠まれている作品だと思いました。
鈴居
天の句:[7]蝸牛おのれを知るはおのれだけ
切実な感あり
地の句:[22]父の日や嬰児抱く聖家族
こうありたいものです。
人の句:[32]天の底抜けて列島梅雨入かな
降ればどしゃぶり
実生
天の句:[37]蝮酒ちちの遺品と言はれても
朝鮮ニンジン酒もらって30年、飲まないなぁ。
地の句:[23]父の日やサファリールック似合う人
かっこいいなぁ。
人の句:[36]ひたすらに前へ前へと蝸牛
明治大学ラクビー部前へ前へ、フワードの蝸牛。
寿美子
天の句:[6]かたつむり一歩進めば一歩過去
近隣整地が進み蝸牛を見なくなり残念,鳥や虫も少なくなりました。
やや観念的とは思いますが今月もっとも共鳴しました
地の句:[39]エンジンの唸る山坂梅雨の入
山里吟行、ラリーのような一日でした
人の句:[32]天の底抜けて列島梅雨入かな
これからは恒例となるかも
秋童子
天の句:[9]金槌に錆少し浮き梅雨に入る
金槌に浮いた錆。この目の付け所に感心しました。
地の句:[11]スロー且つミニマムライフ蝸牛行
SDGsを掲げるいまの世の中にピタリですね。
人の句:[24]父の日よ叱られたくて小石投ぐ
ちょっと淋しくなって。
翔河川
天の句:[06]かたつむり一歩進めば一歩過去
今が一番新しい
地の句:[04]老松に苔鮮らかに梅雨入かな
苔の緑が鮮やかに
人の句:[25]父の日を死の床にありし父のこと
父の日になると
素蘭
天の句:[2]AIの世にも悠々蝸牛
背にし負はば螺旋を描く小宇宙@@@
「いちょう」と思ったアナタ 昭和は遠くなりにけるかも
地の句:[39]エンジンの唸る山坂梅雨の入
蛇抜けによる土砂災害の起りやすい季節、巡回警備の眼も一段と…
人の句:[24]父の日よ叱られたくて小石投ぐ
思春期、青年期を回想してでしょうか?
素人
天の句:[7]蝸牛おのれを知るはおのれだけ
頼ることなく己が道行く
地の句:[12]咳をして一人目覚めし梅雨入かな
窓打つ雨の激しさを増す
人の句:[18]父の日や知らぬ振りして気もそぞろ
例年通り何も起こらず
明子
天の句:[2]AIの世にも悠々蝸牛
どんなに世界が変わってもマイペースで生きる蝸牛が羨ましい。
地の句:[37]蝮酒ちちの遺品と言はれても
どうしたものか・・・
人の句:[32]天の底抜けて列島梅雨入かな
最近は梅雨入りから大荒れになることも珍しくなくなりました。
丹仙
天の句:[11]スロー且つミニマムライフ蝸牛行
「蝸牛行」が、せわしなく贅沢を追い求めてきた現代人の生き方への反省を促すところが秀逸です。
地の句:[24]父の日よ叱られたくて小石投ぐ
子供の微妙な心理を良く表していますね。
人の句:[9]金槌に錆少し浮き梅雨に入る
入梅の句にふさわしい景が見えます。
題詠または当季雑詠
兼題T 五月
兼題U 母の日
兼題V 子供の日
5月15日(月)投句開始
5月22日(月)投句締切 翌日選句開始
5月29日(月)選句締切→5月30日(火)に延期します
5月30日(火)披講→5月31日(水)に延期します
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
「返信ボタン」の左のホームのアイコンをクリックして下さい。
[Res: 2372] 選句をお願いします 投稿者:丹仙 投稿日:2023/05/24(Wed) 07:53 <HOME>投句者:鈴居、素蘭、寿美子、白馬、しゐ、風子、実生、素人、翔河川、明子、春愁、秋童子、丹仙
[1]:あの声よあの足音よ子供の日
あのこえよあのあしおとよこどものひ(子供の日・子供の日)
[2]:ウクライナの子等に笑顔を子供の日
うくらいなのこらにえがおをこどものひ(子供の日・子供の日)
[3]:おのこなる日もありし夫にちまき買う
おのこなるひもありしつまにちまきかう(子供の日・ちまき)
[4]:親ばなれ子ばなれ母の日を忘れ
おやばなれこばなれははのをわすれ(母の日・夏)
[5]:國魂の社の竿に游ぐ鯉
くにたまのやしろのさおにおよぐこい(子供の日・鯉[鯉のぼり])
[6]:言語野に子猿遊ばせ五月かな
げんごやにこざるあそばせごがつかな(五月・五月)
[7]:子供の日おもちゃや本屋はしごする
こどものひおもちゃやほんやはしごする(子供の日・[孫への心配])
[8]:子供の日祖父に教はる竹とんぼ
こどものひそふにおそわるたけとんぼ(子供の日・子供の日)
[9]:子供の日鉄兜より紙兜
こどものひてつかぶとよりかみかぶと(子供の日・)
[10]:この子らの創る未来や子どもの日
このこらのつくるみらいやこどものひ(子供の日・子どもの日)
[11]:木洩日に静寂の祈り聖五月
こもれびにしじまのいのりせいごがつ(五月・)
[12]:五月来る命あるもの皆光り
ごがつくるいのちあるものみなひかり(五月・五月)
[13]:五月来るウイーン少年合唱団
ごがつくるウインしょうねんがっしょうだん(五月・夏)
[14]:5月の風田に映る山ゆらし行き
ごがつのかぜたにうつるやまゆらしゆき(五月・)
[15]:5月の譜堤に座り奏たり
ごがつのふつつみにすわりかなでたり(五月・)
[16]:五月晴れ夏日を越して真夏晴れ
さつきばれなつびをこしてまなつばれ(五月・五月晴れ)
[17]:晴天も土砂降りあり五月かな
せいてんもどしゃぶりありごかつかな(五月・[異常な五月])
[18]:背伸びして五月の風を深呼吸
せのびしてごがつのかぜをしんこきゅう(五月・五月)
[19]:大河流る鉄橋の奥に五月富士
たいがながるてっきょうのおくにさつきふじ(五月・)
[20]:大任を果たし安堵の五月かな
たいにんをはたしあんどのごがつかな(五月・五月)
[21]:球を蹴る前歯なき笑み子供の日
たまをけるまえばなきえみこどものひ(子供の日・子供の日)
[22]:町内に子供のいないこどもの日
ちょうないにこどものいないこどものひ(子供の日・夏)
[23]:丼池や錻力の鯉も浮いてこい
どぶいけやぶりきのこいもういてこい(浮いてこい)
[24]:柞葉の母なき母の日なりけり
ははそばのははなきははのひなりけり(母の日・母の日)
[25]:母の日の花幼手に握られて
ははのひのはなおさなでににぎられて(母の日・母の日)
[26]:母の日は遺影の母も語りたげ
ははのひはいえいのははもかたりたげ(母の日・母の日)
[27]:母の日や子の無き娘訪なへり
ははのひやこのなきむすめおとなえり(母の日・母の日)
[28]:母の日や三人三色のカーネーション
ははのひやさんにんみいろのカーネーション(母の日・)
[29]:母の日や母の遺影に花供ふ
ははのひやははのいえいにはなそなう(母の日・母の日)
[30]:母の日を母は忘れてゐたりけり
ははのひをはははわすれていたりけり(母の日・母の日)
[31]:ブラウスにふさわしき風五月かな
ぶらうすにふさわしきかぜごがつかな(五月・五月)
[32]:本塁打祝う兜の子供の日
ほんるいだいわうかぶとのこどものひ(子供の日・)
[33]:マザズデイ卒寿に成りてもママはママ
まざずでいそつじゅになりてもままはまま(母の日・)
[34]:息子らへ花いらないわ告げる妻
むすこらにはないらないわつれせるつま(母の日・[気持ちだけで])
[35]:もと子供子供の還り子供の日
もとこどもこどもにかえりこどものひ(子供の日・)
[36]:行合の雲のせはしく五月来ぬ
ゆきあいのくものせわしくごがつきぬ(五月・五月)
[37]:若き日の母のアルバム繰る五月
わかきひのははのアルバムくるごがつ(母の日・五月)
[38]:カーネーション先づは補聴器確かむる
カーネーションまずはほちょうきたしかむる(母の日・カーネーション)
[39]:ハシゴして嵩む薬袋風五月
ハシゴしてかさむやくたいかぜごがつ(五月・風五月)
[Res: 2372] 選句一覧 投稿者:丹仙 投稿日:2023/06/02(Fri) 09:02 <HOME>寿美子
天の句:[10]この子らの創る未来や子どもの日
すごく前向き❣戦の無い未来でありますように
地の句:[24]柞葉の母なき母の日なりけり
柞葉の枕詞が、しみじみと身に沁みます
人の句:[12]五月来る命あるもの皆光り
今朝も住み慣れた川岸を一周、何もかも輝いていました
素人
天の句:[27]母の日や子の無き娘訪なへり
母と呼ばれぬことの寂しさ
地の句:[22]町内に子供のいないこどもの日
少子高齢ここに極まる
人の句:[31]ブラウスにふさわしき風五月かな
髪を束ねてボタンを外す
鈴居
天の句:[37]若き日の母のアルバム繰る五月
子供の日を紐解くと母に感謝をする日だそうです。
地の句:[1]あの声よあの足音よ子供の日
足音で景色が一変しそうな雰囲気が。騒がしくも、楽しい1日になりそうですね。
人の句:[9]子供の日鉄兜より紙兜
本当にそうあって欲しい今日この頃です。
しゐ
天の句:[27]母の日や子の無き娘訪なへり
娘としての自身にこの覚えがあり「母よ、許せよ!」と、その頃に戻って言いたくなります。
地の句:[21]球を蹴る前歯なき笑み子供の日
底抜けに明るい声が聞こえてきます。
人の句:[12]五月来る命あるもの皆光り
どこを見ても、何を見ても、眩しいほどに。
実生
天の句:[1]あの声よあの足音よ子供の日
現場にいた時初節句。お袋が祝いに来てくれた。
地の句:[11]木洩日に静寂の祈り聖五月
新緑、竹が、エビネがひっそりと。
人の句:[25]母の日の花幼手に握られて
たんぽぽを幼き手から婆ちゃまに、それも照れながら。
秋童子
天の句:[12]五月来る命あるもの皆光り
それが五月ですね。
地の句:[9]子供の日鉄兜より紙兜
子どもたちの将来も、そうありたいものです。
人の句:[30]母の日を母は忘れてゐたりけり
私の母も、晩年はそうでした。
風子
天の句:[1]あの声よあの足音よ子供の日
子供は巣立ってしまったが、あの頃の声や足音が、そして幸せだった日々が脳裏に蘇る。
地の句:[27]母の日や子の無き娘訪なへり
母の日は 子のない娘を訪ねる母親の心情。
人の句:[20]大任を果たし安堵の五月かな
任されていたコンサート、俳句の大会などそれぞれの立場で大任の内容は違ってくるが、安堵の気持ちは五月の空のように晴れ晴れとしている。
素蘭
天の句:[31]ブラウスにふさわしき風五月かな
シャツではなくブラウス。爽やかながら華やいで
地の句:[8]子供の日祖父に教はる竹とんぼ
竹とんぼ、独楽廻し、お手玉etc
パンデミック以前は高齢者による出前授業が盛んでした。
人の句:[34]息子らへ花いらないわ告げる妻
花より団子、澤瀉屋! なんちって。。。
翔河川
天の句:[03]おのこなる日もありし夫にちまき買う
今は好々爺
地の句:[27]母の日や子の無き娘訪なへり
母にならなかった
人の句:[01]あの声よあの足音よ子供の日
子供がいた子供の日
明子
天の句:[24]柞葉の母なき母の日なりけり
枕詞に母への深い思いが詰まっていると思いました。
地の句:[10]この子らの創る未来や子どもの日
是非とも明るい未来でありますよう! 作者には微かな不安もありそうな・・
人の句:[36]行合の雲のせはしく五月来ぬ
お天気の急変、いかにも夏の始めらしいです。
丹仙
天の句:[10]この子らの創る未来や子どもの日
季語としては「端午の節句」のほうが伝統を感じさせるので俳句にはふさわしいのですが、敗戦後に制定された「子どもの日」には、従来の「端午の節句」とは異なる意味がありました。
与謝野晶子は、「尚武」の精神を背景にもつ「端午の節句」を自分の家では決して祝わなかったそうです。自分自身は戦場に出ずに、若者たちを徴兵して戦場で死なせる為政者への批判が、彼女に有名な反戦歌を詠ませました。
「この子らの創る未来」は「平和を創る未来」でもあり、「荒廃した国土を再建する未来」でもあったでしょう。そういう希望を子供たちに託した大人たちの心を詠んだ俳句としてこの句を読みました。
地の句:[15]5月の譜堤に座り奏たり
「五月の譜」という出だしに惹かれました。空と水と光の交差する情景にふさわしい音楽を奏でる光景は一幅の絵のようです。
人の句:[27]母の日や子の無き娘訪なへり
様々な物語を背後に感じる句です。解釈が難しい。
たとえば、初孫の顔を見たくなった母のところに、娘が「母の日」を祝いにやってくる。母としてはうれしいことでも、娘にはやく母になってほしいという気持ちもあるーこの場合はほほえましい句となります。
しかし、「子の無き」といういい方から、「子供を産むことができない」という悲観的な意味を感じるならば、全然別な感慨が生まれます。そのばあいは、悲しみの句とも、慈しみの句とも、あるいは諦観の句ともよめましょう。
題詠または当季雑詠
兼題T 復活祭
兼題U 百千鳥
兼題V 霾(黄砂)
4月15日(土)投句開始
4月22日(土)投句締切 翌日選句開始
4月29日(土)選句締切
4月30日(日)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
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[Res: 2333] 選句をお願いします 投稿者:丹仙 投稿日:2023/04/23(Sun) 12:37投句一覧
投句者:丹仙、素蘭、素人、春愁、しゐ、鈴居、寿美子、実生、風子、翔河川、秋童子、明子、白馬
[1]:雨が止みあっちこっちから百千鳥
あめがやみあっちこっちからももちどり(百千鳥・)
[2]:大内は笹刺すところ百千鳥
おおうちはさささすところももちどり(百千鳥・百千鳥)
[3]:かすみかかる昔は風情今黄砂
かすみかかるむかしはふぜいいまこうさ(霾(黄砂)・)
[4]:黄味白味カラザ絡まるイースター
きみしろみカラザからまるイースター(復活祭・イースター)
[5]:鶏鳴の明るく響き聖週間
けいめいのあかるくひびきせいしゅうかん(復活祭・聖週間)
[6]:小手かざす竹千代像や百千鳥
こてかざすたけちよぞうやももちどり(百千鳥・百千鳥)
[7]:子ら去りて取り残されし百千鳥
こらさりてとりのこされしももちどり(百千鳥・春)
[8]:塹壕の奥にて祈る復活祭
ざんごうのおくにていのるふっかつさい(復活祭・)
[9]:シミを取り若返る妻復活祭
しみをとりわかがえるつまふっかつさい(復活祭・)
[10]:出兵の夫よ生きよと染卵
しゅっぺいのつまよいきよとそめたまご(復活祭・染卵)
[11]:障碍の児と共に生く百千鳥
しょうがいのことともにいくももちどり(百千鳥・)
[12]:神曲を読まばや薊咲くころは
しんきょくをよまばやあざみさくころは(薊)
[13]:千本の枝に集いて百千鳥
せんぼんのえだにつどいてももちどり(百千鳥・)
[14]:大陸の砂塵に孫う大和かな
たいりくのさじんにまごうやまとかな(霾(黄砂)・さじん)
[15]:タクラマカン砂漠より来し黄砂降る
たくらまかんさばくよりきしこうさふる(霾(黄砂)・黄砂)
[16]:霾るやスマホ頼みの能登の旅
つちふるやすまほだのみののとのたび(霾(黄砂)・霾)
[17]:霾るや北京東京との曇り
つちふるやぺきんとんきんとのぐもり(霾(黄砂)・霾る)
[18]:霾やJ・アラートに惑ひけり
つちふるやジェイ・アラートに惑ひけり(霾(黄砂)・)
[19]:霾るやベランダを掃く棕櫚箒
つちふるやベランダをはくしゅろぼうき(霾(黄砂)・)
[20]:霾を言ひ訳にして籠りをり
つちふるをいいわけにしてこもりおり(霾(黄砂)・霾)
[21]:何もかも遠くにありてつちふれり
なにもかもとおくにありてつちふれり(霾(黄砂)・春)
[22]:復活祭子らは集ひて手に卵
ふっかつさいこらはつどいててにたまご(復活祭・復活祭)
[23]:復活祭卵の値段高騰す
ふっかつさいたまごのねだんこうとうす(復活祭・)
[24]:復活祭父の匂いの野球帽
ふっかつさいちちのにおいのやきゅうぼう(復活祭・ふっかつさい)
[25]:復活の朝を共にとゼレンスキー
ふっかつのあしたをともにとぜれんすきー(復活祭・)
[26]:降り注ぐ生命の調べ百千鳥
ふりそそぐいのちのしらべももちどり(百千鳥・百千鳥)
[27]:べらんだの手すり拭きをりつちふる日
べらんだのてすりふきおりつちふるひ(霾(黄砂)・つちふる)
[28]:命日の姉も一緒にイースター
めいにちのあねもいっしょに(復活祭・イースター)
[29]:もずなきてセーターのまま退院す
もずなきてせーたーのままたいいんす(百千鳥・もず)
[30]:百千鳥鎌倉山の小径にも
ももちどりかまくらやまのこみちにも(百千鳥・)
[31]:百千鳥下校の子等のけんけんぱ
ももちどりげこうのこらのけんけんぱ(百千鳥・百千鳥)
[32]:百千鳥高き梢に千の声
ももちどりたかきこずえにせんのこえ (百千鳥・)
[33]:百千鳥十歳の少女恋に恋
ももちどりととせのしょうじょこいにこい (百千鳥・百千鳥)
[34]:百千鳥ひとり茶を淹れ茶を啜る
ももちどりひとりちゃをいれちゃをすする(百千鳥・百千鳥)
[35]:ラジオから牧神の午後百千鳥
らじおからぼくしんのごごももちどり(百千鳥・百千鳥)
[36]:楼蘭の使者もはるばる霾ぐもり
ろうらんのししゃもはるばるよなぐもり(霾(黄砂)・霾ぐもり)
[37]:倭人伝陸行の謎霾ぐもる
わじんでんりくぎょうのなぞよなぐもる(霾(黄砂)・霾ぐもる)
[38]:プラントの土を篩に復活祭
プラントのつちをふるいにふっかつさい(復活祭・春)
[Res: 2333] 選句一覧 投稿者:丹仙 投稿日:2023/04/30(Sun) 09:30 <HOME>寿美子
天の句:[8]塹壕の奥にて祈る復活祭
人類の善意の復活をひたすら祈ります
地の句:[26]降り注ぐ生命の調べ百千鳥
そう、その通り、納得です!
人の句:[30]百千鳥鎌倉山の小径にも
鎌倉の切通を抜けて歩いた春を思い出します
あの頃は皆、元気でした
鈴居
天の句:[33]百千鳥十歳の少女恋に恋
ういういしい
地の句:[4]黄味白味カラザ絡まるイースター
グチャグチャ?
人の句:[34]百千鳥ひとり茶を淹れ茶を啜る
茶の味がしみる。
しゐ
天の句:[13]千本の枝に集いて百千鳥
数えきれない枝えだに、数えきれない鳥たちが息づく。
地の句:[32]百千鳥高き梢に千の声
千の声がこの身に降り注ぐ。
人の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
静かなよみがえりのあした。
実生
天の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
ポマードの匂いかな。
地の句:[30]百千鳥鎌倉山の小径にも
ありがたいなあ。
人の句:[18]霾やJ・アラートに惑ひけり
不吉を感じた。
風子
天の句:[16]霾るやスマホ頼みの能登の旅
今や、なんでもスマホで解決できる。いっそ黄砂も吹き飛ばしてほしいね。
地の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
匂いって記憶を蘇らせる。幼い頃の幸せだった家族の思い出がどっと押し寄せる。
人の句:[6]小手かざす竹千代像や百千鳥
スッキリおさまった一句。囀りに囲まれた竹千代像を見たような気がする。
秋童子
天の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
亡き父上はそこにおられましたか!
地の句:[9]シミを取り若返る妻復活祭
こんな復活もあったとは。
人の句:[8]塹壕の奥にて祈る復活祭
明日の命も知れぬウクライナ兵たち。
素蘭
天の句:[26]降り注ぐ生命の調べ百千鳥
桜桃の実は格好のbreakfastであるらしく春眠もbreak
朝まだき狭庭の繁き小枝にもここだも騒く鳥の聲かも。。。
地の句:[8]塹壕の奥にて祈る復活祭
停戦なき今年の復活祭
人の句:[36]楼蘭の使者もはるばる霾ぐもり
古代都市楼蘭…〈私〉をタイムスリップさせる固有名詞の引力
素人
天の句:[11]障碍の児と共に生く百千鳥
寄り添うものの拭えぬ不安
地の句:[31]百千鳥下校の子等のけんけんぱ
無邪気に過ごすわずかな時間
人の句:[19]霾るやベランダを掃く棕櫚箒
日課ふえると愚痴る主夫さん
白馬
天の句:[37]倭人伝陸行の謎霾ぐもる
魏志倭人伝は真実か?
地の句:[8]塹壕の奥にて祈る復活祭
罪なき人の現実
人の句:[36]楼蘭の使者もはるばる霾ぐもり
広大な西域から。
翔河川
天の句:[34]百千鳥ひとり茶を淹れ茶を啜る
囀りを聴きながら
地の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
何年も経つのに
人の句:[19]霾るやベランダを掃く棕櫚箒
黄砂を集めるのに良さそう
明子
天の句:[17]霾るや北京東京との曇り
黄砂に国境はありませんね。
地の句:[8]塹壕の奥にて祈る復活祭
本当にいつまでこんな日が続くのでしょうか。
人の句:[36]楼蘭の使者もはるばる霾ぐもり
黄砂は厄介者ですが、楼蘭という地名に惹かれます。
丹仙
天の句:[24]復活祭父の匂いの野球帽
復活祭と野球帽との配合に感心しました。亡父と遺子との対話が聞こえてくるようです。
地の句:[12]神曲を読まばや薊咲くころは
薊とダンテの神曲との取り合わせが斬新でした。薊は、キリスト教では忠誠と反抗の象徴であり、ダンテの人となりにもよく符合します。それは、ヨーロッパでは、硬貨、旗幟、武具などに刻まれると同時に、国家や領邦の歴史と結びつく国花でもありますね。
人の句:[36]楼蘭の使者もはるばる霾ぐもり
楼蘭の使者という言葉に、シルクロードと我が国の歴史的つながりを感じました。
題詠または当季雑詠
兼題T 雛
兼題U 初蝶
兼題V WBC(不言題)
3月16日(木)投句開始
3月23日(木)投句締切 翌日選句開始
3月30日(木)選句締切
3月31日(金)披講
投句/選句するには、左の「投句選句用紙」のリンクか
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[Res: 2330] 選句をお願いします 投稿者:丹仙 投稿日:2023/03/24(Fri) 06:35 <HOME>投句者:白馬、実生、寿美子、鈴居、しゐ、素蘭、風子、素人、明子、翔河川、丹仙、秋童子
[1]:初蝶の団地を抜けて広野まで
(初蝶・)
[2]:永遠の野球少年風光る
えいえんのやきゅうしょうねんかぜひかる(WBC(不言題)・風光る)
[3]:おう、来たか。今年も佇む二人雛
おうきたかことしもたたずむふたりびな(雛・二人雛)
[4]:大谷のユニフォーム着て桜見る
おおたにのゆにふぉーむきてさくらみる(WBC(不言題)・桜)
[5]:大店の昔をかたる享保雛
おおだなのむかしをかたるきょうほびな(雛・春)
[6]:祖死せる空襲のあり雛のころ
おやしせるくうしゅうのありひなのころ(雛・雛のころ)
[7]:親知らず抜かるる午後や初蝶来
おやしらずぬかるるごごやはつちょうく(初蝶・初蝶)
[8]:サムライや世界を魅了春爛漫
さむらいやせかいをみりょうはるらんまん(WBC(不言題)・春)
[9]:春泥の走者一巡ホームイン
しゅんでいのそうしゃいちじゅんほーむいん(WBC(不言題)・春泥)
[10]:大天使ミカエルの掌に初蝶来
だいてんしみかえるのてにはつちょうく(初蝶・)
[11]:ダルビッシュあの感動をもう一度
だるびっしゅあのかんどうをもういちど(WBC(不言題)・ダルビッシュ[前回日韓決勝yotube checkout!])
[12]:頂点を究めたものの春かなし
ちょうてんをきわめたもののはるかなし(WBC(不言題)・春かなし)
[13]:ななななな喜寿の祝いの初蝶来
なななななきじゅのいわいのはつちょうく(初蝶・春)
[14]:初鶯ペッパーミルの気分なり
はつうぐいすぺっぱーみるのきぶんなり(WBC(不言題)・初鶯)
[15]:初ざくら侍じゃぱん全開す
はつざくらさくらいじゃぱんぜんかいす(WBC(不言題)・初桜)
[16]:初蝶来この屋脱け出る胡坐時
はつちょうくこのやぬけでるあぐらどき(初蝶・初蝶)
[17]:初蝶のういういしさに湧く妬み
はつちょうのういういしさにわくねたみ(初蝶・初蝶)
[18]:初蝶のよちよちよちとあてどなく
はつちょうのよちよちよちとあてどなく(初蝶)
[19]:初蝶も驚く春の短さや
はつちょうもおどろくはるのみじかさや(初蝶・)
[20]:初蝶や上になったり下になったり
はつちょうやうえになったりしたになったり(初蝶・)
[21]:初蝶や今日は良きことありさうな
はつちょうやきょうはよきことありそうな(初蝶・蝶)
[22]:初蝶や鈴鹿のゼブラに小躍りす
はつちょうやすずかのぜぶらにこおどりす(初蝶・初蝶)
[23]:初蝶やまだ整はぬ畑なれど
はつちょうやまだととのわぬはたなれど(初蝶・初蝶)
[24]:花便りあちこち痛むと追伸に
はなだよりあちこちいたむとついしんに(花便り)
[25]:亡母の描くやさしき雛も飾られて
ははのかくやさしきひなもかざられて(雛・雛)
[26]:春一番ベースボールの世界来る
はるいちばんベースボールのせかいくる(WBC(不言題)・春一番)
[27]:雛遊び聞きなして聞く私語
ひなあそびききなしてきくささめごと(雛・雛遊び)
[28]:雛あられちょっと摘まんで横を向く
ひなあられちょっとつまんでよこをむく(雛・)
[29]:孫預かり妻の鼻歌雛祭り
まごあずかりつまのはなうたひなまつり(雛・ひなまつり)
[30]:まなざしの生るる一筆雛のかほ
まなざしのあるるひとふでひなのかお(雛・雛)
[31]:雅なる楽の音崇し雛の舟
みやびなるがくのねたかしひなのふね(雛・)
[32]:来年も逢ふ約束の雛納め
らいねんもあうやくそくのひなおさめ(雛・雛納)
[33]:老妻とふたりで過ごす雛の夜
ろうさいとふたりですごすひいなのよ(雛・雛の夜)
[34]:ベストフォア今年は優勝出来そうだ
ベストフォアことしはゆうしょうできそうだ(WBC(不言題)・)
[Res: 2330] 選句一覧 投稿者:丹仙 投稿日:2023/03/31(Fri) 13:19 <HOME>風子
天の句:[6]祖死せる空襲のあり雛のころ
作者は雛の頃になると空襲で死んだ肉親を、どうしても思い出してしまう特別な日なのでしょう。
地の句:[9]春泥の走者一巡ホームイン
春泥の喜びが伝わってきます。春泥を悲劇的に詠う句の多い中、嬉しい春泥となった。
人の句:[23]初蝶やまだ整はぬ畑なれど
初蝶が来てくれた喜び。まだ整わぬ畑なれど〜と、蝶々に対してすまない気持を抱いているところが微笑ましい。
鈴居
天の句:[32]来年も逢ふ約束の雛納め
しずかな句ですね
地の句:[5]大店の昔をかたる享保雛
時代に雅さがでるものですね
人の句:[2]永遠の野球少年風光る
その姿はまさに野球少年
寿美子
天の句:[30]まなざしの生るる一筆雛のかほ
詠者の息使いが聞えてきそうな一句、
素敵です
地の句:[2]永遠の野球少年風光る
WBCに魅入られました
この一句は栗山監督に捧げてほしい 素晴らしい采配でした。
ウクライナもコロナ禍も忘れて過ごした一時でした
人の句:[13]ななななな喜寿の祝いの初蝶来
七 七 七の
喜寿おめでとうございます。
実生
天の句:[23]初蝶やまだ整はぬ畑なれど
種を取ろうか、ジャガイモにするか悩んでいるのに。
地の句:[25]亡母の描くやさしき雛も飾られて
絵、お習字は目を瞑って処分したけど焼き物は捨てられなかった。
人の句:[34]ベストフォア今年は優勝出来そうだ
朝寝坊が早く目覚めて優勝を。凄かった。
素人
天の句:[31]雅なる楽の音崇し雛の舟
流し雛の慣わしなれば
地の句:[24]花便りあちこち痛むと追伸に
老いてゆくのはお互いさまか
人の句:[8]サムライや世界を魅了春爛漫
やるだけやった思いひとしお
しゐ
天の句:[30 ]まなざしの生るる一筆雛のかほ
その一筆にいのちを吹き込まれる瞬間を見逃さない作者のまなざし。
地の句:[23]初蝶やまだ整はぬ畑なれど
畑も庭も、誰の心も整わぬうちにやって来た春に、少し戸惑いつつ。
人の句:[32]来年も逢ふ約束の雛納め
こうして何年も特別な再会を重ねてこられた人の静かな祈りに共感します。
翔河川
天の句:[23]初蝶やまだ整はぬ畑なれど
沢山花を咲かせて迎えたい
地の句:[13]ななななな喜寿の祝いの初蝶来
77歳
人の句:[21]初蝶や今日は良きことありさうな
あると良いですね
秋童子
天の句:[30]まなざしの生るる一筆雛のかほ
その瞬間、雛に生命が。
地の句:[31]雅なる楽の音崇し雛の舟
さぞ優雅な催しなのでしょう。
人の句:[21]初蝶や今日は良きことありさうな
出会えただけでラッキーですものね。
素蘭
天の句:[31]雅なる楽の音崇し雛の舟
上巳の節句の儀式ですね。バリ島に供物を載せた手造りの舟を海に捧げる風習がありますが、何か通うものを感じます。
地の句:[5]大店の昔をかたる享保雛
江戸文化の粋。。
人の句:[7]親知らず抜かるる午後や初蝶来
お大事に
春愁
天の句:[2]永遠の野球少年風光る
確かに
地の句:[25]亡母の描くやさしき雛も飾られて
生前のははの姿
人の句:[4]大谷のユニフォーム着て桜見る
花に酔い
明子
天の句:[6]祖死せる空襲のあり雛のころ
この空襲で両親を亡くした友がいます。雛人形の面影を母と重ねているかのようでした。
地の句:[10]大天使ミカエルの掌に初蝶来
温かい色調のフレスコ画を見ているようです。
人の句:[2]永遠の野球少年風光る
皆少年の顔でしたね。
丹仙
天の句:[30]まなざしの生るる一筆雛のかほ
映像が鮮明に目に浮かびました。
地の句:[6]祖死せる空襲のあり雛のころ
三月大空襲、戦争の記憶が平和な時代の雛祭りに重なります。
人の句:[2]永遠の野球少年風光る
野球というスポーツの初心を見る思いがしました。